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ベタインとは?スポーツ栄養で注目されるビート(てん菜)由来の成分を米フィットネス誌が解説

競技パフォーマンス向上をサポートする成分として期待されているとして、スポーツ栄養の分野でアミノ酸の誘導体(トリメチルグリシン)であるベタイン(Betaine)が注目を集めている。

そこで、本記事では米フィットネス誌が報告したビート(てん菜)に含まれる有効成分ベタインについて解説した記事を詳しく紹介する。

(IRONMAN2025年12月号「from IRONMAN USA」より転載)

 

ベタインでスクワットが強くなる?

ベタイン(別名:トリメチルグリシン)は、グリシンに3つのメチル基が結合した物質だ。近年、このベタインがアスリートの競技能力を向上させるのではないかと、スポーツ科学の分野で注目を集めている。

アスリートがパフォーマンスを向上させるためには、「運動によって失われやすい」栄養を継続的に取る必要がある。例えば、ナトリウムなどミネラル類の多くが発汗によって排出され、ブドウ糖やアミノ酸などは急速に消費されてしまう。

ベタインは、これらの物質と同様、運動で不足しがちな栄養素に挙げられる可能性があるのだ。

 

『インターナショナル・ソサイエティ・オブ・スポーツニュートリション(国際スポーツ栄養学会誌)』に掲載されたある研究は、女性アスリートの汗に着目した。

その結果、驚くべきことに、被験者全員の汗からベタインが検出され、さらにその濃度は血漿中の濃度を上回っていたのである。これは、運動中の発汗が、体内のベタイン貯蔵量を予想以上に減少させる可能性を示唆している。

では、ベタインを積極的に補給すれば、パフォーマンスは向上するのだろうか。コネチカット大学では興味深い対照実験が行われた。

この実験では被験者たちを2つのグループに分け、グループ1はベタインサプリメントを、グループ2はプラシーボを1日2回、14日間にわたって摂取した。期間中、被験者全員が同一の高強度ウエイトトレーニングを2日連続で実施し、その後はベンチプレススロー(パワー測定)、スクワット、垂直跳びといった運動試験を行った。

その結果、ベタインサプリメントを摂取したグループは、摂取開始から短期間で筋力、パワー、筋持久力が大幅に改善したのだ。

しかし、ベタインが競技能力を向上させるメカニズムは現在のところ解明がされていない。一部の研究者はベタインが乳酸の代謝やエネルギー代謝に関与しているのではないかという仮説を立てている。

 

おすすめの食材、ビート

ベタインはビートに豊富に含まれる。また、硝酸塩も豊富に含有しており、ミトコンドリアの機能に影響を及ぼすことが知られている。具体的には、酸素消費量を増やすことなくATP の産生効率を高め、エネルギー代謝や血管機能の維持に貢献する可能性が示されている。

また、研究では筋肉へのタンパク同化促進、解毒作用などの効果も報告されている。

さらに、ビートにはビタミンC、鉄、カリウム、銅などの微量栄養素も豊富だ。

サプリメントで取る場合は1日2.5gが適当だと思われる。また、単体よりもホエイプロテイン、必須アミノ酸、クレアチン、オメガ3脂肪酸、ビタミンDなどと一緒に取ると効率が良いかもしれない。

 

トレーニーならではのメリット

体脂肪減少&筋量増加の可能性

『ジャーナル・オブ・インターナショナル・ソサイエティ・オブ・スポーツニュートリション』誌に掲載された研究では、ベタインは筋量の増加だけでなく、体脂肪の減量にも効果を発揮したと報告されている。

この実験では24名のボディビルダーが6週間、毎日ベタイン2.5g、またはプラシーボを摂取し、すべての指定された高強度トレーニングを続けた。

その結果、ベタイン群は体脂肪が平均3%減少し、さらに腕の筋肉を中心に、全身の筋量が増加したという。

レップ数が増える期待

ベタインの成長促進効果は、ブタなどの家畜を使った研究が主だったが、ニュージャージー大学の実験では24名の男性を対象に筋肉への影響が調査された。

ベタイン摂取群とプラシーボ群を14日間比較した結果、ベンチプレスでは両群間に有意差はなかったものの、スクワット(最大挙上重量の75%)の回数はベタイン群が7日目の時点でプラシーボ群を明確に上回った。

これらの結果から、ベタインを摂取することで、スクワットの筋持久力が増加する可能性が示唆された。

 

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